今年の干支は「庚子(かのえね)」で、「庚=力強い」と「子=始まり」が合わさり、世に大きな変化が起こる年回りになるそうだ。
今年も既に折り返し地点の現在だが、感染症という目には見えない恐怖が人々の移動を止め、経済を止め、さらに不安に陥れた現実を振り返ると、実は神が我々に対してすべての慣習を一旦消去して、新たに地球上で生き抜くルールを考えろ、と気づきを要求しているような思いにもかられる。
現在「ニューノーマル」という言葉が流布している。当然これは感染症対応を通して得た経験知を、今後の働き方や生活習慣に活かして行こうというシンボル的テーマだ。私自身も今年は還暦を迎える年であり、区切りの年とも言える。変化の年と言われる今年の後半、どのような変化が起こるかは知る由もないが、火山由来で包まれた「パワースポット」、我が町大田市。ゆっくり温泉に浸かり、「気」を高めて変化と還暦を迎え撃ちたい。
※本文章は、2020年7月3日に山陰中央新報新聞紙上「こだま欄」への投稿文です