2014年9月6日土曜日

観光には物語を

事業の仕組みを形作る手法としてマーケティングという業務があるが、世間ではステルスとかインバウンドのような横文字で表現した怪しい手法が数多く存在している。しかし、ほぼすべてに共通している要素がある。それは、「物語性」の重要性だと解釈している。

 これは、商品・サービスそのものに「物語性」を付加し、共感を得やすい仕組みづくりをすることであり、ブランディグの二つの要素と言われる「情緒性と機能性」の内の「情緒性」にあたる。

 なぜこの話題を取り上げたかと言えば、その「物語性」を是非とも観光誘致活動に活かしていただきたいから。最近では「おしい、広島」等イメージ戦略が増えてきたとは言え、それを聞いて「だから?」と感じた人も多いのではないか。「そうだ京都、行こう」のような、自身の中で気づきが生まれるイメージ戦略とは言えない。人の心の中に山陰が湧きあがる物語戦略こそが重要だと思っている。

今こそ寛容性を取り戻そう

   今米国では、「メリークリスマス」が禁句になっていることをご存じだろうか。その理由は、キリスト教徒の祝祭を非キリスト教徒に強要することに繋がるから、だそうだ。現在欧米を中心に、宗教的側面だけではなく、人種的あるいは性別的側面等において、社会全体を同質化させようとする運動が静か...