2018年2月27日火曜日

お伽噺よりも共感を

 「ゆったり清らかなしまね」という言葉はご存知でした?これは島根のスローガンなのですが、多分知らない方が多いと思うし、単純にイメージが伝わりにくい。ただこのような文言は、町の至る所で散見され、何故こんな看板を出しているんだろうと不思議に感じることは多いと思います。何がしかの予算が余ったから作成したとする要因は考えられますが、余りにも無駄な感じがします。


 現社会では、「共感型」が重要だとされています。つまり、夢物語の文言よりも、聞いてイメージできて、共感を得られるメッセージが無ければ、人は動かないということです。観光事業において最近、「体験型観光」がマスコミ的に話題になってきましたが、これはまさに「モノより共感」を重視する傾向を意味します。これは観光事業だけではなく、人にメッセージを届けたい企業や行政においても共通しています。


 お伽噺のようなメッセージではなく、実感を得られるメッセージの発信こそが、人を動かす原動力であることを認識したいものです。

2018年2月22日木曜日

アナログしよう!

 日本全国に存在する伝統的工芸品は、今や国内では美術品として位置づけられ、一般向けの展示会やコンテストが行われているにも関わらず、存続は危ぶまれ続けている。ただ、海外での販売が見られたり、技術の継承者が海外から志願し来日したり、または国内でも、若者が技術を活用した商品開発で起業したりする動きを見ると、徐々にではあるが、微かな起死回生がなくもないかなと思えてくる。ここには、進化する「デジタル文化」の対極にある「アナログ文化」への欲求が顕在化しているのではないか。

 現実的に2年位前から、カセットテープや「写ルンです」等のアナログ系商品が静かなブームだ。これは単に回顧主義的現象ではなく、デジタル社会では解決できない人間としての「心の間」への欲望なのではないか。大量生産品の向こうには、機械が見える。しかし手作りの商品には、人の想いが感じられる。これをもっとイメージ豊かに伝達すれば、高値の花だとしても、手にしたい欲望は高まるはずだと思っている。

今こそ寛容性を取り戻そう

   今米国では、「メリークリスマス」が禁句になっていることをご存じだろうか。その理由は、キリスト教徒の祝祭を非キリスト教徒に強要することに繋がるから、だそうだ。現在欧米を中心に、宗教的側面だけではなく、人種的あるいは性別的側面等において、社会全体を同質化させようとする運動が静か...